菅原病院 漢方

血虚

血液の循環、ホルモンに関わる「血」の機能が弱くなっている状態を「血虚」と言います。 自律神経がうまく機能しない、ホルモン分泌が不調であることなどによって、血が足りない状態になり血の巡りも悪くなります
血虚=血が足りないということですが、西洋医学でいう貧血とは必ずしも一致しません。単に血の量、成分が足りていないと言うだけではなく、 身体に栄養をいきわたらせて、不要なものを外に出す血の力も足りない状態なのです。血行も悪くなり、身体のすみずみまで血が行き渡らなくなります。
そのため、貧血気味や栄養不足などになり、顔色が青白く、皮膚の乾燥かさつき、爪の変形、月経不順、かかとの荒れ、めまい、立ちくらみ、目のかすみ、毛髪のトラブルなども現れやすくなります。顔色が優れず、疲れやすいほか、血行にも支障を来たして冷えの症状も現れます。

どうしてこうなるの?

  • 生活の乱れが大きく影響しています。仕事上のストレスや疲れ、不規則な睡眠時間、食習慣の乱れなどによっておきています。
  • 新陳代謝や胃腸の働きの低下、消化・吸収能力が弱まり、食べても十分な栄養を吸収できなくなります。このために血が不足するだけではなく、また血を作り出す力も落ちていってしまうのです。

気をつけましょう

  • 夜更かしはやめて、なるべく12時前には寝るようにしましょう。夜遅くまでおきていると、体が血を消耗し血を作れません。
  • 残業で遅くまで残ったり、夜中までテレビをずっと見たり、読書にはまったりと…何でもほどほどにして、次の日にするように心掛けましょう。
  • 休む事もとても大切です。特に長時間パソコンと向かい合うときや、仕事で大量の書類に目を通すときなど、目を疲れさせると同時に血も消耗してしまいます。時々遠くを見るなどして神経をリラックスさせるようにしましょう。過度な運動もそうですが、とにかく休養をとり体を回復させることが大事です。そうすることで血が増えて、巡りも良くなります。

起こりやすい症状とかかりやすい病気

  • 血虚タイプの人は新陳代謝がスムーズに行われない、また消化吸収能力が低下している為に、老廃物が溜まってしまうことによって起こる症状や、栄養が慢性的に十分でないために起こる病気に気をつけなければなりません。
  • めまい、立ちくらみ、月経異常などのほか、肌の乾燥やかさつきやかゆみなどのトラブル、貧血や、月経困難症、不安感にも襲われやすく、不眠症や不安症などを起こしがちです。

ライフスタイル

  • 血をつくり、巡りを良くすることが重要です。
  • 過度な運動は避け、休息時間をきちんと確保しましょう。
  • 東洋医学の考えでは、腎は血を生むとされています。腎には「先天の精」と呼ばれる親から受け継いだ生命エネルギーがあり、これが変化して骨髄になり、それから血ができると考えられています。西洋医学でも同様のことが90年代になって分ったようですが、腎臓で赤血球の産出を促進するホルモンであるエリスロポエチンが造られています。これは骨髄に作用して造血作用をもたらします。
  • 血を作るためには体の血や肉となる良質なたんぱく質をしっかりとることが重要です。 このタイプには虚弱体質の人が多いので、特に食生活の見直しが欠かせません。マグロの赤身や血をキレイにする作用のあるイワシやサバなどの青魚、そして植物性たんぱく質の豆腐や納豆を食事に多く取り入れるように心掛けましょう。
  • 食生活だけでなく、日常生活全般の見直しも忘れないようにしましょう。どんなに睡眠時間を長くとっても、夜型の生活、夜中の2時3時まで起きているのでは体は決して休めません。また、なかなか寝付けない場合は、寝つきが良くなるよう日頃のストレス解消や適度な運動を取り入れてはどうでしょう。
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