菅原病院 漢方

お血

「血」とは血液だけでなくホルモンも含んだもので、気と水の機能を統合して生命の状態を改善する働きをします。この「血」がスムーズに流れずに滞っている状態のことをお血と言います。
血が滞っていることによって、唇や舌が赤黒くなり、色素沈着、静脈瘤、目の下のくま、口渇、痔などの症状がみられる。
漢方では、お血の状態であれば何か慢性疾患があると考えます。特に女性の抱える悩みの多くはこの「お血」に深く関係しており女性の更年期障害や月経痛などの月経異常、肌荒れやくすみ、色素沈着などに対しても「血」の流れを改善することを目指します。

どうしてこうなるの?

  • お血の主な原因は「冷え」です。 冷えると筋肉や血管が収縮するので、血の巡りが悪くなって血液が身体の隅々までいきわたらなくなるのです。そもそも冷えは、生活の中でのストレスや生活習慣・食習慣の乱れによって引き起こされるものです。なので運動不足なのにたくさん食べる、仕事が忙しくて疲れているけどなかなか休めないといった生活を送っていると、お血の状態になりやすいと言えます。
  • お血は更年期にひどくなることがあります。最近耳にする「プレ更年期」世代も注意が必要です。病気になる前に体質改善を心掛けてください。

気をつけましょう

  • 体を冷やさないことが大前提です。
  • お血タイプの人の多くは寒さに弱く、身体が冷えると体調を崩すことがあります。夏場はクーラーを効かせ過ぎて体を冷やしすぎないこと。逆に寒い時期は薄着の格好は控えましょう。温度調節が簡単にできるようにしておくのが良いでしょう。
  • 又、冷たい清涼飲料水や甘いお菓子、油っこいものをとり過ぎないようにしましょう。
  • 運動は必要ですが、体温が奪われてしまうプールなどで泳ぐときは注意が必要です。

起こりやすい症状とかかりやすい病気

  • 女性の抱える悩みや不調の多くはこの「お血」によるものといわれます。例えば女性の更年期障害は、昔から「血の道の病」と言われていました。これは、月経にまつわる様々な症状や、月経が停止した後の更年期の症状も含めたものを指します。
  • 肌のくすみやざらつきなどの肌荒れ、歯茎や唇、爪の色の黒ずみ、月経痛や月経過多などのトラブル。他にも、手足や腰の冷え、頭痛、肩こり、不眠、のぼせなど様々な症状。
  • これらの症状は血がスムーズに流れないために起こるものです。
  • 又、血の巡りが悪くなることで、血管にも悪影響を及ぼし、動脈硬化や高血圧などのいわゆる「生活習慣病」にも結びつきます。他にも血管が閉塞して起こる脳梗塞や心筋梗塞などの恐れもあります。

ライフスタイル

  • 体を冷やさないようなライフスタイル、環境を整えることが先決です。
  • 血行を良くすることで症状も改善することから、血行促進を目的とした適度な運動を取り入れ、体を動かすと良いでしょう。
  • 入浴を長めに取るのもよいでしょう。最近ではシャワーだけの人も増えているようですが、湯船にしっかりつかることで体の心から温まります。一日の終わりに冷えを入浴でとることが大事です。
  • 冷たい飲み物や身体を冷やす食品には注意してください。
  • 暑いからといってアイスクリームや清涼飲料水など、体を冷やすようなものはできるだけ避けてください。
  • なすなどの夏野菜は体内の熱をとる働きがあるので、冷え性がひどい人にはあまりおススメはできません。そういった人は生ではなく炒め物などに入れるなど、温野菜中心にするのも手です。
  • 例えば、血液状態を良くするポリフェノールのアントシアニンを含む黒豆、ひじき、プルーン、黒胡麻、黒きくらげ、黒酢強力な抗酸化成分を含むたまねぎやにんにく、代謝アップの生姜、ターメリックなどを取り入れてみてはいかがでしょう。
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