菅原病院 漢方

水毒

体内を循環しているはずの水がうまく流れずに止まっている、あるところに溜まっている状態のことを「水毒」と言います。水毒はエネルギーや血行の巡りが悪くなることで、水の流れも共に悪くなることが多いのですが、リンパ液や唾液、汗などの体液である水が体内のところどころにたまっていることで、様々な病気や障害が引き起こされます。
朝起きたら顔がむくんでいたり、走ったりするとお腹がチャポチャポと音がする、といった状態のときは水が体に溜まっている証拠です。水が溜まってしまう事でこれだけでなく、頭が重く感じたり、疲れやすくなる、手足の冷えなどが見られます。

どうしてこうなるの?

  • 水毒は水分の消耗と排出がうまくいかなくなるなどの代謝機能が弱まることで、水がたまってしまうことによって起こります。
  • 又、水分を取りすぎることも原因の大きな1つです。夏の暑い日などはついつい水分を多くとりがちです。それに冷たいものをたくさんとることで、水が体にたまり、そこから冷えにつながります。
  • 暑い日だけではなく、湿度が高いときなども、体が水分をうまく外に出せなくなるので、水毒の症状が起こる人が増えます。

気をつけましょう

  • 暑いから、のどが渇くからといって、水分を必要以上にとることは厳禁です。
  • 体内に水分が足りていないのか、口が渇いているだけなのか、を注意するようにしましょう。口が渇いているだけならば水を一口含むだけで十分です。
  • それと暑いときはビールや清涼飲料水などの冷たい飲み物を飲むことが多いと思いますが、冷たいものは体に負担をかけ、水分代謝を悪化させます。くれぐれも一気に飲んだり、大量に飲むことは避けましょう。

起こりやすい症状とかかりやすい病気

  • 水毒の状態は水が溜まっている状態です。体がむくんだり、お腹がチャポチャポと音がします。まぶたや足などにむくみは見られます。お腹に水がたまっており下痢を引き起こします。
  • 水毒はこれだけではなく、非常に様々な症状を引き起こします。息切れや咳、手足の冷え、浮腫、舌歯痕、立ちくらみ、頭重感、悪心。水が滞って分泌物が増える為、めまい、耳鳴り、おりもの、鼻水、目やになどが出やすくなります。
  • 水分を取った後、胃やお腹でチャプチャプ、ゴロゴロなどの音がしたり、肌がべたつき、湿疹なども出やすく、虫に刺された痕がいつまでも消えなかったりもします。

ライフスタイル

  • 代謝を改善することを目標とします。入浴や十分な汗をかく運動を、毎日の習慣にするとよいでしょう。
  • 体に溜まった余分な水分を出す為に20分くらいのウォーキングも程よく汗をかくので良いでしょう。運動以外にもお風呂にゆっくり入ることでも汗はかけます。休憩をはさみながら入浴するようにしましょう。長時間はいり続けること、で逆に体調を壊す恐れがあります。
  • 東洋医学では季節のものを食べることを良しとします。夏の暑い日には夏野菜を、冬の寒い日には冬に取れる野菜を。夏野菜といえばキュウリ、冬瓜、スイカなどの瓜類ですが、これらの野菜には水分調整を行う腎臓の働きを助ける為のカリウムが豊富に含まれており、利尿作用があるため体内の余分な水分を出すことでむくみや体のだるさを改善します。但し、これらは体内の熱をとる作用もあるので、体を温めるショウガやにんにくなど薬味を組み合わせると良いでしょう。なのでそうめんを食べるときも、薬味を忘れないようにつけましょう。
  • 白いんげん豆や大豆、小豆、豆腐や豆乳、おからなどの豆類も、水毒によって低下した水分代謝機能を改善するだけでなく、弱った消化・吸収・排泄を助けるので取り入れると良いでしょう。
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