　アレルギー性鼻炎｜漢方診療　菅原病院（すがはらびょういん）福岡県大牟田市

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アレルギー性鼻炎

風邪をひいているわけでもないのに、ひどいくしゃみや鼻水、鼻づまりが起こるんです…。そういう方がすごく多いですね。
そのような症状の方はアレルギー性鼻炎の疑いがありますので注意が必要です。
まず、「アレルギー」とは何か。アレルギーとは体が体内に入ってくる異物を排除しようと過剰に反応することを言います。
その中でもアレルギー性鼻炎とはアレルギー反応によって起こる鼻炎のことで、ハウスダスト、ダニ、花粉、カビ、ペットの毛など、特定の原因となる「アレルゲン」が鼻粘膜に侵入して過敏反応(アレルギー反応)を起こし、連続するクシャミや鼻水、鼻づまりなどの症状をもたらす病気です。アレルギー性疾患の中でも遺伝的要素が強いものを「アトピー疾患」と言います。
但し、アトピー体質だからといって、必ずアトピー疾患にかかるわけではありません。
ちなみに、「花粉症」はアレルギー性鼻炎の１つで、花粉がアレルゲンであるアレルギー性鼻炎を一般的に花粉症と呼んでいます。

病気をひきおこす原因

アレルギー性鼻炎を起こす原因(抗原)は？
①花粉：カモガヤ、ホソムギ、オオアワガエリ、オオムギ、ブタクサ、スギ、ヒノキなど
②ハウスダスト：ダニ、犬・ネコなどのペットの毛や羽など
③カビ類：ペニシリウム、クラドスポリウム、カンジダなど
④その他：そば粉、小麦粉…

予防

アレルギー性鼻炎を改善する生活上の注意と予防法
①室内を清潔にする
アレルギーの原因となるハウスダストがたまらないように、まめに掃除をする。床はじゅうたんよりフローリングが理想的。棚や壁などにはなるべく小物は置かず、すっきりさせる。
②たばこの煙は遠ざける
タバコの煙は鼻の粘膜の刺激になり、症状を悪化させる。
③ペットを室内で飼わない
犬や猫などの毛やフケ、体に住み着いたダニなどもアレルギーの原因に、ペットを飼うときは屋外で。
④室内の乾燥を防ぐ
鼻の粘膜には適度な湿り気が必要。特に空気が乾燥する冬場は加湿器の利用がオススメ。定期的な掃除も。
⑤適度な運動をする
適度な運動は自律神経の働きを高める効果がある。但し水泳は鼻の粘膜の過敏性を高め、症状が悪化することがある。
⑥乾布摩擦や薄着を習慣に
運動と同様、乾布摩擦は自律神経の働きを高める効果がある。厚着や冷暖房に頼った生活は体の適応力を低下させ、鼻の粘膜の適応力を低下させる。

漢方治療について

食事とアレルギーの関係は？
アレルギー性鼻炎に直接効果のある食品はありません。
しかし、アレルギー反応を出にくくする為の食事法はあります。
アレルギーになる理由に食生活の欧米化によるタンパク質や脂肪の取りすぎが上げられます。
かつての日本人の食事は穀物や野菜が中心で、焼き魚、煮魚などで動物性タンパク質を補給していました。ところが、ハンバーグやカレーライス、オムレツなど、今の子供の好きなものを上げてみれば分かるように、肉類やタマゴ、乳製品などを毎日のように鳥、野菜の接種は極端に減っています。こういった栄養の方よりはアレルギーを起こしやすくするので注意が必要です。

漢方薬

アレルギー性鼻炎にはまず「小青竜湯」です。
小青竜湯はぜんそくや鼻炎、風邪などの疾患による水様性の痰、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、喘鳴、咳嗽に効果があります。特に手足が冷えやすく、むくみやすい水毒体質の患者に効果が期待できます。
小青竜湯が効果がない場合には…
栄養状態があまりよくなく、虚弱体質で冷えが強い人には
「麻黄附子細辛湯」が使用されます。
首肩こりがひどい人には「葛根湯」が処方されます。
副鼻腔炎、俗に蓄膿症と呼ばれていますが、これにかかっている方には「葛根湯加川キュウ辛夷」が効果が期待できます。
鼻づまりが強い人には「麻黄湯」が処方されます。
漢方薬は西洋薬のように眠くなる、集中力が落ちるような副作用がなく、安全に服用を続けることができるという点が魅力です。
必ず医師の診断を受けてから薬は服用しましょう。