ひと、まち、あしたの創造

エンドオブライフケア委員会では、入院患者さんおよびご家族に対して、心穏やかに安心して療養されることを目的に身体的・精神的・社会的支援の企画運営をおこなっています。本委員会では、参加された患者さんに対してQOL(生活の質)高い活動の提供を目標としています。活動毎に観察評価や気分・感情評価を用いてふりかえりをおこなうことで、支援の質の向上に努めております。

この数か月でおこなった支援を紹介いたします。

1.家族会 

 わたしたちの思い:ご家族と一緒に食事をしていただき、「おうちでご飯を食べているかのように」楽しく、穏やかな気持ちで「食べること」に向き合える場面を設定しました。

「最後まで、その日がくるまで口から食べること」へのこだわりと尊厳を尊重できる活動を計画してみました。

また新型コロナの感染拡大により病院と家族との距離が遠くなっていました。是非ご家族の意見を取り入れた療養生活の工夫と創造を期待し本活動の実施に至りました。

日 時 :令和5年11月29日(水) 11:30~13:30

場 所  :菅原病院 地域交流施設 てとての広場

参加者 :経口で食べることのへのリハビリテーション実施中の

患者さん3名およびそのご家族3名

医師、看護師、管理栄養士、調理師、介護福祉士、言語聴覚士、理学療法士、

作業療法士、社会福祉士

(内 容)

11:30~11:40  委員会や家族会の意義について説明

職員紹介、

献立ての説明

11:45~12:30  ご家族と患者さんが一緒に「お昼ごはんと対話」

                給食試食会として「ソフト食など様々な食形態を試食」

12:30~13:30  ご家族からの要望や感想などを病院職員と意見交換

(会を終えて)

一緒に食事を行ったことで「食べられるようになって安心した」と感じるご家族様の意見がありました。面会制限のなか、安心感を実感できる一時をご家族に提供できたことは有意義であったと感じられました。また委員会としても普段の食事状況が分からないご家族様にとって栄養状態・食事摂取量の現状を知って頂くより良い機会となりました。その結果、ご家族から入院中である家族の療養生活について「今後のことを考える向き合うきっかけになつた」「今後もこの様な機会があれば参加したい」と意見をいただきました。さらに要望として「面会の緩和」が挙げられました。貴重な意見として受け止め、早速面会人数が緩和されました。

今回の活動を通じて、人生の最終段階における支援のひとつとして開催の意義を感じることができました。

2.病棟クリスマス演奏会  ~フルートの音色に癒されて~

 私たちの思い:当院の入院患者さんは、療養生活もながく面会や外出の機会も少ない状況です。今回クリスマスソングの「音色を聴き」「人との交流」「季節を感じ」ていただき、患者さんには存分に楽しんでいただきたいと思い企画しています。また演奏を聴き、交流を楽しむことが、不安や痛みの軽減、精神的な安定、コミュニケーションの促進を期待して「気分・感情評価」の測定や観察もおこない、次への活動へと繋げていきたいと思っています。

日 時 令和5年12月27日(水) 14:00~15:00

場 所 病棟食堂

参加者 入院患者 34名

演 奏 大牟田高校 吹奏学部 6名  

(内 容)

14:00~14:25  演奏

14:30~14:50  プレゼント渡しと写真撮影等